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2022年3月

2022年3月14日 (月)

さらば、502番!14年の歴史に幕

2022年3月19日の西鉄バスのダイヤ改正で、福岡市西部から都市高速経由で都心を結ぶ501番、502番、507番の3系統が廃止になります。

このブログのタイトルの由来はもちろん502番です。四箇田団地から田隈新町・原を通り、愛宕ランプから都市高速に乗り入れて天神まで結ぶ系統です。

502番が運行開始したのは2008年3月15日でした。この頃に弥生二丁目バス停付近の新開橋交差点に室見三丁目→原一丁目への右折レーンが設置されたことが関係していたと思います。

運行開始時のプレスリリースを読み返すと、「有田・原地区と天神を都市高速道で結び、時間短縮を図ります」とあります。この両地区には地下鉄も都市高速も整備されず、いわば陸の孤島の一つであり、都心へのアクセスは昭和通経由のバス(2番)か、国体道路経由のバス(201番)が主な手段となっていましたが、前者は藤崎で、後者は別府で地下鉄に乗り換える乗客も少なくない状況の中で、502番は新たな選択肢として登場しました。しかし、新開橋交差点からは都心と逆方向に進むので、遠回り感は否めませんでした。

当初から上りは12時台までの運行、下りは夕方以降の運行でした。一時期(2010年3月~2014年10月)土休日のみ、上りが13時台まで拡大されていた時期もありましたが、結局、上下終日運行となることはありませんでした。

本数も当初は平日15往復、土休日13往復でしたが、現在は平日9往復、土休日が上り8本、下り5本にまで減ってしまいました。特に下りは乗り場が2番・201番・502番がそれぞれバラバラなので、相乗効果が得られず、厳しい戦いであったことが想像されます。ただ一方で平日の朝ラッシュは現在でも13分間隔となっており、一部の通勤客からは一定の支持も得られていたことも伺えます。

ということで、502番の14年間の歴史を遺すため、廃止時点でのダイヤを保存しておきます。

また、運賃についても記録しておきたいと思います。

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運行開始当初、原~天神間は300円でしたが、その間の2度の増税の影響で現在は320円です。501番(橋本西・福重ランプ経由)の運賃も並べてみましたが、金武営業所から橋本西、福重ランプまでの運賃が他の区間と比較して割高になっています。羽根戸を経由して橋本、姪浜に行く1番と競合している関係でしょうか?

502番が廃止されることにより、原地区から愛宕方面へ乗り換えなしで行くことができなくなります(需要としては多くないと思いますが)。また、同じように501番の廃止で田村地区から橋本、福重方面へも行きにくくなります。

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国勢調査を基にここ5年の人口推移を見てみると、西新や野芥など、地下鉄沿線で人口が増えている一方で、地下鉄駅から遠いエリアでは人口が減少傾向にあり、原地区も例外ではないことが分かります。

尤も、原地区でも平川団地跡地に221戸もの大規模分譲マンションが建設中であり、衰退まっしぐらというわけでは決してありません。しかしコロナ禍以降、公共交通が厳しい状況に置かれている中で、502番も路線図から姿を消すことになります。

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