福岡市地下鉄空港線・箱崎線の新型車両は川崎車両製!
※2023年11月30日、福岡市交通局より「4000系」として詳細がリリースされました。
福岡市地下鉄空港線・箱崎線の開業時から活躍する1000系(現在は更新されて1000N系となっています)を置き換える新型車両について、2022年1月、車体と各部品メーカーが入札により決定しました。(こちらから結果を検索できます)。
車体は、川崎車両製に決定しました(18編成で約109億円)。九州では西鉄電車が長年採用しているほか、JR九州では大村線のYC1系で初めて採用されています。これまでの1000N系・2000系同様、ステンレスの少しだけ拡幅された車体になるのでしょうか。内装も含め、どんなデザインになるのか楽しみですね。
以下、各部品ごとのメーカーと全18編成分の落札額(税込)を記します。
①VVVFインバータ・主電動機
電車の足回りとなるVVVFインバータ・主電動機は、三菱電機製に決定しました(約16億円)。福岡市地下鉄所有の車両はすべて、日立製のVVVFを採用していますので、これは驚きです。JR九州821系でも採用されているフルSiCのインバータが採用されるのでしょうか。
三菱電機は、姪浜の車両基地からも近い今宿の工場でパワーデバイスを製造しており、ある意味地産地消ということになるのかもしれません。
②ATC(自動列車制御装置)
電車を制限速度や駅間等に応じてコントロールするATCは、日立製作所製に決定しました(約5.7億円)。これは従来の車両と変わりません。
③モニタ装置
電車に装備されている各機器を監視・制御する装置であるモニタ装置は、足回り同様三菱電機製に決定しました(約8.5億円)。
④SIV(静止型インバータ)
車内の空調や照明等の電源装置であるSIVは、富士電機製に決定しました(約4.4億円)。2000系・2000N系は東洋電機製でした。1000N系は、旧世代の装置であるMG(電動発電機)が1000系のまま残っています。
⑤CP(空気圧縮装置)
ブレーキ等を動作させるために必要な空気を発生させる装置であるCPは、ナブテスコ製に決定しました(約9.1億円)。
⑥車内LCD
車内のドア上に搭載され、次の駅や乗換路線等を案内するLCDは、三菱電機製に決定しました(約7.9億円)。2000N系はコイト電工製が採用されていますが、今回は筑肥線から乗り入れる305系と同じ三菱製に決定しました。西鉄9000形のほか、東京メトロの大半の車両で採用されているメーカーです。
⑦行先表示LED
車外に設置される行先表示は、交通電業社製に決定しました(約9700万円)。路線バスや大阪メトロ等で多く採用されています。
新型車両はいつ登場する?
今回の新型車両は全部で18編成導入されますが、入札の公示の際に納入スケジュールも明らかにされています。
第01・02編成は、2024年の4月から10月の間に、第03編成は同年12月から翌年2月までの間に納入されることとされています。04編成からは、2025年4月以降に、2か月に1編成のペースで登場することになり、2028年3月までに、4年かけて1000N系全18編成を置き換える計画です。
1000N系は何といっても空港線・箱崎線の最多勢力であり、これまで40年間、地下鉄に乗れば当たり前のように1000系を見かけてきました。それがこれから新しい車両に置き換わっていくことになります。1000系と同じように、福岡の地下鉄の先進性を象徴するとともに、日常の生活に溶け込んでいくような車両になるといいですね。
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