2024年3月16日 (土)

2024.3.16西鉄バスダイヤ改正 金武線はどう増便された?

今日、西鉄バスのダイヤ改正が行われました。ニュースリリースでは、ほとんどの路線が「減便」となっているなか、金武線(2・306番等)は「増便」となっています。いったいどのように増便されたのか調べてみました。

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▲こちらは平日の都心方向の増減です。306番が少し増えた以外、あまり大きな変化はありません。

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▲続いて土曜日の都心方向の増減です。306番の藤崎~博多駅間が10本も増発されています。

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▲土曜日の藤崎の時刻表。日中もきめ細かな増便が行われています。

2023年10月28日 (土)

小倉工場まつり2023

先日、初めて小倉工場に行ってきました。

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787系の電動台車。

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東洋製のMT61QA形主電動機。Wikipedia等では787系はMT61QB形を積んでいるとあります。平成元年3月製ですので、元は811系に積まれていたものでしょうか。冷却ファン部分?の形状が国鉄時代のMT61形とは異なります。

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同じく東洋製の平行カルダン式歯車装置。

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こちらは815系の電動台車。主電動機の銘板は台車に搭載された状態では確認できませんがMT401KA形と思われます。813系や303系に搭載されているフレームレス構造のMT401K形と外観を比較してみたいです。

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こちらも東洋製の平行カルダン式歯車装置。モハ813-3107とありますが、2006年10月という製造時期は、815系とも813系R3107編成とも一致しません。元は813系1100番台もしくは817系1100番台の1次車に搭載されていたものと思われます。

せっかくの工場公開ですので、他の車両の主電動機も見てみたいですね。できれば西鉄のように主電動機単体でも展示していただきたいものです。

2023年9月11日 (月)

六本松の丸衆

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別府橋バス停前にあるドラッグイレブン六本松店。2021年12月撮影。

ガラス張りの軽快な見た目ですが・・・

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横から見ると、古めかしい鉄筋コンクリート造の建物であることが分かります。(2021年3月撮影)

実はこの建物、竣工は1967年。元々は丸衆というスーパーでした。

福岡市内に店舗網を擁していた丸衆はその後ダイエー傘下に入り、九州スーパーマーケットダイエー、グルメシティ九州へとその名を変え、イオン九州のルーツの1つになっています。丸衆からダイエー、グルメシティを経て存続している店舗としてはマックスバリュエクスプレス港町店が挙げられます。

この六本松店はスーパーマーケットダイエーだった20数年ほど前に閉店し、ドラッグイレブンが居抜きで入居しました。今でも内装からは昭和のスーパーの残り香を感じることができます。

六本松もこの10年で大きくイメージが変わりましたが、ビル群の谷間に鎮座する2階建ての躯体は装いを変えながら半世紀に渡り、バスの発着を見守り続けています。

2022年9月23日 (金)

祝200000アクセス!この1年注目された記事は?

おかげさまで2022年9月21日、本ブログは200000アクセスを達成しました。

2009年に開設し、2年で100000アクセス。それから200000アクセス達成まで11年かかりました。情報取得のあり方も変わり、記事の執筆ペースも落ちているので仕方ないのですが、ここまで続けられるとは思っておりませんでした。皆様のおかげで感無量です。

この1年でアクセスが多かった記事を順番に見ていきましょう。

1位:早良南地域交流センター「ともてらす早良」四箇田団地に2021年11月開館!(2,572アクセス)
5位:バスも増発!ともてらす早良の交通アクセスはどうなっている?(421アクセス)

1位&5位は、本ブログで何度も取り上げたこの施設です。駅からも遠いので、正直どこまで注目されるのか?疑問だったのですが、徐々に認知されていることが分かります。これからも地域に根付いて地域の人に育てられ、ひいては早良区南部の活性化につながってほしいと思っています。個人的には、早良体育館や西鉄バス車庫などと連携してイベントとかやればいいのに、と思います。

2位:ベスト電器原店の跡地はBMW!原の跡地変遷まとめ2020-21年版(1,602アクセス)

2位は、日々変わりゆく原の景色を少しでもデータとして記録できないかと思って作った記事です。9月21日にサンリブBUONO原がオープンし、完結しました。

3位:西鉄バス、曲渕から撤退!福岡市が代替バス運行事業者公募へ(580アクセス)

3位は、西鉄バスの曲渕撤退が唐突に福岡市HPでオープンにされたタイミングで作った記事です。最近バス停にも廃止告知が貼り出されているようで、注目度が上がっています。公共交通としては残るのですが、やっぱり福岡の人にとっては西鉄バスであるかどうかは大事なんですね。

4位:nimocaの音(524アクセス)

4位は、12年前にnimocaの種別ごとのタッチ音の違いについて書いた記事です。nimocaの音の違いについて、体系的にまとめた文献は未だに出てきておりません。12年も経っていると変わっている部分もあるかと思います。お気づきの方はコメント欄でご指摘ください。

以上見てきた通り、記事の内容も日々(月々?)試行錯誤しておりますが、WebやSNSで広まっていなさそうな情報を拾って、見つけやすい形で自分なりに発信していきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

2022年3月14日 (月)

さらば、502番!14年の歴史に幕

2022年3月19日の西鉄バスのダイヤ改正で、福岡市西部から都市高速経由で都心を結ぶ501番、502番、507番の3系統が廃止になります。

このブログのタイトルの由来はもちろん502番です。四箇田団地から田隈新町・原を通り、愛宕ランプから都市高速に乗り入れて天神まで結ぶ系統です。

502番が運行開始したのは2008年3月15日でした。この頃に弥生二丁目バス停付近の新開橋交差点に室見三丁目→原一丁目への右折レーンが設置されたことが関係していたと思います。

運行開始時のプレスリリースを読み返すと、「有田・原地区と天神を都市高速道で結び、時間短縮を図ります」とあります。この両地区には地下鉄も都市高速も整備されず、いわば陸の孤島の一つであり、都心へのアクセスは昭和通経由のバス(2番)か、国体道路経由のバス(201番)が主な手段となっていましたが、前者は藤崎で、後者は別府で地下鉄に乗り換える乗客も少なくない状況の中で、502番は新たな選択肢として登場しました。しかし、新開橋交差点からは都心と逆方向に進むので、遠回り感は否めませんでした。

当初から上りは12時台までの運行、下りは夕方以降の運行でした。一時期(2010年3月~2014年10月)土休日のみ、上りが13時台まで拡大されていた時期もありましたが、結局、上下終日運行となることはありませんでした。

本数も当初は平日15往復、土休日13往復でしたが、現在は平日9往復、土休日が上り8本、下り5本にまで減ってしまいました。特に下りは乗り場が2番・201番・502番がそれぞれバラバラなので、相乗効果が得られず、厳しい戦いであったことが想像されます。ただ一方で平日の朝ラッシュは現在でも13分間隔となっており、一部の通勤客からは一定の支持も得られていたことも伺えます。

ということで、502番の14年間の歴史を遺すため、廃止時点でのダイヤを保存しておきます。

また、運賃についても記録しておきたいと思います。

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運行開始当初、原~天神間は300円でしたが、その間の2度の増税の影響で現在は320円です。501番(橋本西・福重ランプ経由)の運賃も並べてみましたが、金武営業所から橋本西、福重ランプまでの運賃が他の区間と比較して割高になっています。羽根戸を経由して橋本、姪浜に行く1番と競合している関係でしょうか?

502番が廃止されることにより、原地区から愛宕方面へ乗り換えなしで行くことができなくなります(需要としては多くないと思いますが)。また、同じように501番の廃止で田村地区から橋本、福重方面へも行きにくくなります。

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国勢調査を基にここ5年の人口推移を見てみると、西新や野芥など、地下鉄沿線で人口が増えている一方で、地下鉄駅から遠いエリアでは人口が減少傾向にあり、原地区も例外ではないことが分かります。

尤も、原地区でも平川団地跡地に221戸もの大規模分譲マンションが建設中であり、衰退まっしぐらというわけでは決してありません。しかしコロナ禍以降、公共交通が厳しい状況に置かれている中で、502番も路線図から姿を消すことになります。

2022年2月15日 (火)

西鉄バス、曲渕から撤退!福岡市が代替バス運行事業者公募へ

※2023年現在運行されている「曲渕線乗合タクシー」最新の情報はこちらからご確認ください。

※2022年8月27日更新:福岡市地域公共交通会議にて、飯倉タクシーによる詳細な運行計画が公表されました。

西鉄バスの3番脇山支線のうち、早良営業所から曲渕へ運行されている系統は、国道263号を山に向かって9.3km走破する系統であり、福岡市内では風情溢れる路線の一つです。

現在は中型バスで運行されていますが、2022年10月からこの路線をハイエース型の車両に切り変えて運行する事業者を公募することが、福岡市より発表されました。つまり、西鉄バスは撤退することになります。

福岡市の計画によると、従来の系統に加え、新たに内野小学校前、唐の原(湧水の郷千石の下にある集落)、飯場、野河内渓谷入口にも乗り入れる系統を新設するとのことです。

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※図は福岡市の事業者公募資料より転載

「野河内渓谷入口」は、かつて博多駅、藤崎から出ていた昭和バス野河内線の終点「野河内」のすぐそばであり、約18年ぶりの路線バス復活となります。

運賃はどうなるのでしょうか。早良営業所~曲渕間の運賃は、300円となり、現行よりも60円安くなります。一方で西鉄バスのネットワークからは切り離されるため、エコルカードやグランドパス65、福岡市内フリー乗車券、nimocaの乗り継ぎ割引などは使えなくなることになります。

福岡市内では、今宿地区の「なぎさ号」に次ぐ代替バス第2号となります。より地域に密着した運営となることが期待されます。どうせなら、飯場から日向峠を越えて糸島へ、野河内から三瀬峠を越えてどんぐり村へ…なんて思うのは私だけでしょうか(笑)

2022年1月27日 (木)

福岡市地下鉄空港線・箱崎線の新型車両は川崎車両製!

※2023年11月30日、福岡市交通局より「4000系」として詳細がリリースされました

福岡市地下鉄空港線・箱崎線の開業時から活躍する1000系(現在は更新されて1000N系となっています)を置き換える新型車両について、2022年1月、車体と各部品メーカーが入札により決定しました。(こちらから結果を検索できます)。

車体は、川崎車両製に決定しました(18編成で約109億円)。九州では西鉄電車が長年採用しているほか、JR九州では大村線のYC1系で初めて採用されています。これまでの1000N系・2000系同様、ステンレスの少しだけ拡幅された車体になるのでしょうか。内装も含め、どんなデザインになるのか楽しみですね。

以下、各部品ごとのメーカーと全18編成分の落札額(税込)を記します。

①VVVFインバータ・主電動機

電車の足回りとなるVVVFインバータ・主電動機は、三菱電機製に決定しました(約16億円)。福岡市地下鉄所有の車両はすべて、日立製のVVVFを採用していますので、これは驚きです。JR九州821系でも採用されているフルSiCのインバータが採用されるのでしょうか。

三菱電機は、姪浜の車両基地からも近い今宿の工場でパワーデバイスを製造しており、ある意味地産地消ということになるのかもしれません。

②ATC(自動列車制御装置)

電車を制限速度や駅間等に応じてコントロールするATCは、日立製作所製に決定しました(約5.7億円)。これは従来の車両と変わりません。

③モニタ装置

電車に装備されている各機器を監視・制御する装置であるモニタ装置は、足回り同様三菱電機製に決定しました(約8.5億円)。

④SIV(静止型インバータ)

車内の空調や照明等の電源装置であるSIVは、富士電機製に決定しました(約4.4億円)。2000系・2000N系は東洋電機製でした。1000N系は、旧世代の装置であるMG(電動発電機)が1000系のまま残っています。

⑤CP(空気圧縮装置)

ブレーキ等を動作させるために必要な空気を発生させる装置であるCPは、ナブテスコ製に決定しました(約9.1億円)。

⑥車内LCD

車内のドア上に搭載され、次の駅や乗換路線等を案内するLCDは、三菱電機製に決定しました(約7.9億円)。2000N系はコイト電工製が採用されていますが、今回は筑肥線から乗り入れる305系と同じ三菱製に決定しました。西鉄9000形のほか、東京メトロの大半の車両で採用されているメーカーです。

⑦行先表示LED

車外に設置される行先表示は、交通電業社製に決定しました(約9700万円)。路線バスや大阪メトロ等で多く採用されています。

新型車両はいつ登場する?

今回の新型車両は全部で18編成導入されますが、入札の公示の際に納入スケジュールも明らかにされています。

第01・02編成は、2024年の4月から10月の間に、第03編成は同年12月から翌年2月までの間に納入されることとされています。04編成からは、2025年4月以降に、2か月に1編成のペースで登場することになり、2028年3月までに、4年かけて1000N系全18編成を置き換える計画です。

1000N系は何といっても空港線・箱崎線の最多勢力であり、これまで40年間、地下鉄に乗れば当たり前のように1000系を見かけてきました。それがこれから新しい車両に置き換わっていくことになります。1000系と同じように、福岡の地下鉄の先進性を象徴するとともに、日常の生活に溶け込んでいくような車両になるといいですね。

2021年10月24日 (日)

バスも増発!ともてらす早良の交通アクセスはどうなっている?

本ブログでも度々取りあげている、2021年11月6日(土)に開館の新しい公共施設「ともてらす早良」。その交通アクセスはどうなっているのでしょうか。
ともてらす早良の近くに鉄道は通っていませんが、早良区を縦貫する複数のバス路線の終点である「四箇田団地」や「早良体育館前」のバス停がすぐそばにあります。
それでは、この「四箇田団地」までのアクセスについて見ていきましょう。

早良区南部からのアクセス

ともてらす早良は、正式名称が「早良南地域交流センター」である通り、早良区南部の住民をメインターゲットにしています。具体的には旧早良町のエリアですね。(ともてらす早良が建つ場所自体は旧早良町ではなく、旧金武村のエリアです。)
しかし、早良区南部から四箇田団地に乗り入れるバスは、これまでは早良高校の通学用の1往復のみであり、市議会でも早良区南部からのアクセスについて度々質問が出されていました。そこで、オープン日の11月6日より、交通結節点である早良営業所から四箇田団地までの西鉄バスが平日7往復、土休日8往復に増発されることになりました。

220319shikata_timatable ※年末年始ダイヤ(12/31〜1/3)は運休となります。

2022.3.18までのダイヤはこちら

本数は決して多いとは言い難く、できれば曲渕や椎原に行く脇山支線と直通すべきでは?とも思うんですが、西鉄も厳しい経営状況に置かれている中、必要最小限、スモールスタートということでしょう。最終バスも18時半以降と遅めなので、夕方のコンサート帰りにも便利そうですね。

天神からのアクセス

ともてらす早良はあくまでも早良区南部における交流拠点という位置づけですが、市内では2016年のなみきスクエア(千早)以来となる新しい文化施設です。さらに、オープニングイベントでは直木賞作家の角田光代さんが来られるなど、豪華なイベントが目白押しの状況であり、また市内の各パフォーマーの方々の練習の拠点ともなるでしょう。そうなると、早良区南部に限らず、市内の各地からのアクセスについても気になりますね。

ここでは天神からのアクセスについて見ていきたいと思います。バス1本で行こうとする場合は、天神警固神社・三越前バス停から「201番」でおよそ40分です。七隈線からバスに乗り継いでいこうとすると、天神南から次郎丸まで23分ですが、バスの乗り継ぎに少し時間をとられるので、Googleで検索するとやはり40分程度かかってしまい、ほぼ互角なように思えます。運賃はどちらでも470円であり、こちらも互角です。

少し欲を言えば、次郎丸駅の出口の近くに四箇田団地行きのバス停を作ってほしいところです。ちなみにこのブログの名前の由来である都市高速経由のバス「502番」は、天神から四箇田団地まで都市高速経由で結びますが、下りは夕方のみの運行です…。

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ともてらす早良のアクセスの状況の概略を上図に示します。七隈線の次郎丸や賀茂、西区の新興住宅地である室見が丘からは十分な本数のバスが運行されています。これらのバスは早良区の西の大動脈である原通りを縦貫しており、早良区役所がある藤崎や原からのアクセスも比較的容易です。
一方で東の大動脈である早良街道からのアクセスは1時間に1本程度と、原通りと比較すれば不便な状況が続いています。これはこの施設の構想が公表された5年前から変わっていません。

四箇田団地では住棟の一部が取り壊されており、その跡地に今回の施設や戸建て住宅地が整備され、新たな町へと生まれ変わろうとしています。折りしもコロナ禍で都市と暮らしのありようが大きく変わろうとしている中、この「ともてらす早良」は四箇田団地、早良区南部、そして福岡市全体へと何をもたらすことになるのか、引き続き注目です。

2021年3月23日 (火)

ユニード荒江店

荒江四角の近くにあるこちらの葬儀場。2階建て、鉄筋コンクリートの重厚な造りですが…

 

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元々1981年に「ユニード荒江店」として建てられたものだそうです。

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確かに上に載っている看板にダイエーのロゴが描かれていても、全く違和感ないですね。

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屋上に上がる車路もスーパー感ありますね。2階に入る部分は後から設けられたものでしょう。

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外から見える階段も当時からのものでしょうかね。

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北側の太閤道側から。元搬入口でしょうか?(この付近は道が狭いため、違うかも)

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連結送水管配置図。西側(上)にエレベーターがありますが1980年代の航空写真では確認できず、後付けと思われます。試験済証は葬儀場がオープンした2002年のものです。

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ユニードとしての開店後はディスカウントストア「Fバーンズ」に業態転換。1990年代にはパチンコ店として利用されていたようです。

交通の要衝であり、立地は悪くないと思うのですが、西新や原に近い割に、規模が中途半端であったことから、商業施設としては成功しなかったのでしょうね。

現在の用途となってからは20年近くが経ちます。

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